耐震工事を検討しよう

2016/03/01

どのくらいの期間がかかるの?「耐震工事」までのステップ

分譲マンションの耐震化を進めるためには、多くのステップがあり、管理組合の総会で承認を得ることが必須となるステップがあります。それぞれのステップでかかる期間に加え、住民の合意を取り、総会で承認を得る期間を考えると、最低でも3年以上の年月が必要となります。

耐震工事までのステップ

【STEP1】耐震アドバイザー派遣依頼 1〜2カ月

耐震アドバイザーの派遣依頼から、実費がかかりますが、自治体はアドバイザー派遣事業、耐震診断補助などの助成制度を多く設けています。実質無料でアドバイザー派遣依頼ができる自治体も多いので、まずは相談してみましょう!

耐震アドバイザーの派遣を依頼すると、「構造」と「建築」のアドバイザーが2人1組でマンションを訪問します。アドバイザーは、建物の状況を見て、図面の確認を行い、耐震診断が必要かどうかを判断します。また、今後の進め方のアドバイスも行います。

【STEP2】耐震簡易診断 2〜3カ月

簡易診断は、「構造」「建築」「設備」の3つの観点から、それぞれの専門家が現地を調査し、簡易的にマンションの耐震性能の診断を行ないます。

簡易診断の結果、より詳細に耐震性能を診断する必要があると判断された場合は、「耐震精密診断」を受けることを勧められます。

 

【STEP3】耐震精密診断 3〜9カ月 実施にあたり総会承認必須!

構造について現地調査を行うなど、精度を高めて診断が行われます。診断期間は、建物の規模やかたちによります。

診断後は、診断内容が妥当であるか、第三者のチェックを受けたものが提出されます。補強イメージが提案され、耐震化の必要度、耐震改修後の変化のイメージが見えてきます。

 

【STEP4】耐震補強計画 3カ月〜1年

診断結果を受け、どのような補強が可能なのかを探り、補強方法を比較し、選択していきます。補強工事をシミュレーションしながら生活への影響、施工の実現性、工事費の概算を検討して、最終案を決定します。

【STEP5】耐震補強設計 3カ月〜1年 実施にあたり総会承認必須!

工事中の環境、建物と補強部材の接合部、法令等のチェック、概算工事費の積算・資金計画など、より細部まで検討し、工事を発注するために必要な設計図や仕様、助成金申請のための書類などが作成されます。工事を行う施工会社も選定します。

【STEP6】耐震補強工事 3カ月〜1年 実施にあたり総会承認必須!

施工会社よる補強工事が行われます。設計図の通り工事がおこなわれているか、耐震補強設計で作成された図面に基づき工事が行われているかを、しっかり確認するようにします。実際に工事が始まるとさまざまなトラブルが出てくるので、コミュニケーションをしっかり取りながら進めていきます。

【STEP7】耐震改修の終了 GOAL!

工事完了まで最低3年!

総会の承認を得るための合意形成に時間がかかり、10年以上かかる例も多くあります。

耐震化には時間がかかることが多いので、不安があれば一刻も早く「第一歩」を踏み出すことが大切!
助成制度がある自治体も多いので、まずは相談してみましょう!

執筆・編集 住まいのそなえ研究所
<参考:JASO(耐震総合安全機構)「JASOの耐震診断」>

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